
4月から始まり、家族総出で取り組んだ、野外活動の準備や片付けは、ひとつの集大成となって、子どもたちの背中とお腹の大きなリュックに詰め込まれます。
屋久島へ出航の瞬間。
出航の合図である汽笛が、心の奥底深く深く、身体の芯にまで響き渡ります。
屋久島へと向かう為、タラップがあがり綱を外し動き出す船。
いつまでもいってきますと手を振る子どもたちの姿を見ていると毎年思うことがあります。
いつか本当に、子どもたちが私たち親の元を巣立ち、旅立つ時が必ずくるということ。
子育て期間は長い。
でもこうして子どもたちが私たち親と一緒にいてくれる時間はそう長くはないのかもしれません。
いつもは子どもたちと距離が近すぎて、時々息苦しくなる時もあるけれど、いつか終わるこの贈り物のような時間に感謝して、子どもたちと過ごせる今を大切に生きたいと思うのです。
長男は3回目、次男は初めての屋久島キャンプ。
去年までは一緒に船を見送る側だった次男も遂に今年は見送られる側になり、代わる代わる先生や高学年のお兄さんお姉さんに抱っこをしてもらいながら、船に乗って手を振っている。
あと数年経ったら、抱っこされる側から、小さい子たちを抱っこする側になるんだろうな、なんてことを思いながら、次男が9年生で卒業するまで、この光景を見ることがあと8回ある、あと8回しかないと思って、小さくなっていく船を見つめる。
毎年この屋久島キャンプの出航の時に、季節が巡るように、繰り返し繰り返し思うのです。
(1・3年生 保護者)